岩手県唯一の国立高校で5年制の高等専門学校です。
非常に(特に男子生徒に)人気が高く、偏差値・倍率共に高くなっています。
公立受験と私立受験の間の期間に一関高専の(国立の)受験があります。(2月中旬)
個人的にですが、高専はかなりオススメです!
日本の人工知能の第一人者である東大の松尾先生も以下のように語っています。
すごく注目しているのが高専生。日本にとってすごい資産だと思っていて、彼らは電気・機械の技術を持っている。ここにAI、DeepLearningの技術が加わると、この3つ技術が組み合わさるのは世界中を見てもめちゃくちゃ貴重なんですよね。
電気や機械を会得できるのはとてもいいですよね!
特徴
ロボコン
ロボコンがとにかく強いです。
高専と聞くと真っ先に思い浮かぶのがロボコンではないでしょうか?
日本全国の猛者たちが参加するこの大会で一関高専は好成績を残し続けています。
2012年に2度目の全国1位になり、2015年でも東北地区大会で優勝しています。
一関高専のtwitterアカウント(@inct_robocoso)もあるみたいですが、最近は更新頻度が少ないです。
その他にも、全国高専プログラミングコンテストなど理系ならではの大会に参加しています。
1学科4系7分野
4学科体制から1学科4系7分野へ移行しました。
高専は中学卒業を入学資格とし、高度で実践的な専門技術者を養成する学校で、全国に57校あります。
5年一貫という独自の教育制度により、5年間(高校+短大と同じ期間)で4年制大学と同レベルの専門知識と技術を身につけられるようになっています。
一関高専のホームページによると、高専を卒業後には4年制大学と同レベルの専門知識を身に付けることができます。
教育制度には近年大きな変化があり、4学科体制から1学科4系7分野の教育体制となりました。
学科名は「未来創造工学科」です。
大きな変化としては1年生の時に共通教育がカリキュラムとして組み込まれたことです。
これによる大きな影響は、共通教育を受けてから系(以前の学科のようなもの)を選べることです。
今までは一関高専を受験する時に、(あまり知識がない中)先行する学科を選択して願書を提出しなくてはいけなかったのですが、現在は共通教育の授業を受けた後で(ある程度何をやるかした上で)系の選択が可能となりました。
4、5年からは応用の学習がはじまります。
系によって、選択できる分野は異なりますが、系を横断している分野もありますので、別の系の生徒と一緒に学習ができるチャンスもあります。
5年間の学業が終わった卒業生には準学士の学位が授与されます。
準学位というのは、短期大学の卒業と同等の学位です。
つまり、短期大学を卒業した人同じぐらい学力があることを保証してくれるものです。
また、5年課程の上に2年間の専攻科課程が設置されました。
専攻科課程の修了生には大学改革支援・学位授与機構から大学卒と同じ学士の学位が授与されます。
また、高専以外の高校卒業後、高専への編入学や、高専卒業後の大学への編入、専攻科卒業後へ大学院への進学も可能です。
進学・編入が38%、就職が59%、その他が3%という進路状況となっています。
進学・編入先や就職先について詳しくみていきましょう。
卒業後の進路
進学先・就職先は多岐に渡ります。
進学
2017年3月の卒業生は、東北の大学を中心に多くの大学へ進学、編入しています。
国公立大学や技術科学大学への進学がメインですね。
一関高専のホームページによると、5年課程卒業後に有名な大学の3年次に編入学し、または専攻科修了後に大学院に進んだ後、企業の技術者や、大学・高専の教員、研究機関の研究者として活躍している人もたくさんいるようです。
学校名 | 合格者数 |
---|---|
専攻科 | 1 |
長岡技術科学大 | 1 |
豊橋技術科学大 | 1 |
室蘭工業大 | 1 |
岩手大 | 1 |
秋田大 | 1 |
東北大 | 1 |
福島大 | 1 |
筑波大 | 1 |
千葉大 | 1 |
東京工業大 | 1 |
金沢大 | 1 |
公立はこだて未来大 | 1 |
一関高専のホームページによると就職に関しては毎年数十倍という高い求人倍率があります。
以下が主な就職先一覧ですが、大手企業をはじめ多くの企業に就職していることがわかります。
就職
2017年3月卒業生は、岩手県内に12名、岩手県外に76名が就職しています。
卒業生の中には社長、取締役、工場長など管理者として活躍している人もいます。
就職先 | 就職者数 |
---|---|
旭化成 | 1 |
アロン社 | 1 |
インテグラン | 1 |
エイアンドティー | 1 |
花王 | 1 |
カルビー | 1 |
ジオマテック | 1 |
セイコーエプソン | 1 |
中外製薬工業 | 1 |
東北電力 | 1 |
トヨタ自動車東日本 | 1 |
富士通ゼネラル | 1 |
ヤマハ発動機 | 1 |
卒業後の進路は、進学するにしても就職するにしてもかなり多岐に渡っており、色々な可能性がありますね。
偏差値・倍率
受験問題はかなり難しいし、倍率も高いです。
偏差値は57程度のようですが、受験問題をみているとかなり難しくもっと難易度が高いのではないかと思っています。
英数国はなんとか取れるという印象ですが、社会と理科に関しては基礎ができている上で、思考しないといけないため、基礎学力に加え、過去問や予想問題を使った訓練が必要になってきます。
毎年合格点の平均が300点ぐらいなので、1科目60点を目標に勉強すればいいんですが、300点でも結構難しいです。
最高点の400点は、もうバケモノ級です。
倍率に関しても非常に高く、厳しい戦いを勝ち抜かなくてはいけません。
倍率は1.5倍を少し上回る程度で推移しています。
計算の詳細は平成30年度(2018年度)の岩手県の公立高校の調整前倍率まとめをご覧ください。
受験問題や倍率からみるとかなりの難関ですが、その分入学すれば優秀な生徒と一緒に切磋琢磨できるので、一生懸命受験対策しましょう!
アクセス
宮城県から100名近く進学者がいることと、留学生もいるため学校の敷地内に寮があります。
ただ、寮にも定員があり、男子が312名、女子が58名となっています。
全校生徒が男子724名、女子133名だと約半分程度が寮で生活することができます。
参考
- 一関高専ホームページ
- 一関市
- 岩手県高等学校名鑑
- 高専入試分析